November 20, 2012

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「人の笑顔を見ると嬉しくて...、
だから一生懸命かせんでんの(働くの)」


24歳で兼業農家の嫁になった祖母は、今日もまた朝から晩まで畑で汗水流して稼いでいた
毎年作った米や野菜や漬物はお金にかえることなく親戚や近所に配る、
それは祖母にとって役割でもあり生きがいになっている
誰も褒めてくれないから最近は自分で「こんな歳でもこんなにかせんだ」と言うようになったけど、
休むことなくコツコツと続けてきた毎日は気付けばもう63年

いつも当たり前のように食べてきた米や野菜を、祖母は私を想って一生懸命作ってくれていた
減らず口ばかりたたいている私をまるごと包んでくれる大きな存在に気付いてなかったなぁ



先日の米寿のお祝いでは、みんなから感謝の気持ちを伝えてもらい喜んでいた

「ばあちゃんの人生、一生懸命かせいでも財布の中は空っぽだけど、
心の中はもっと大切なものでいっぱいだね!」
そう言うと嬉しそうに頷いていた