February 25, 2012

311

時計の針は止まったまま、時だけが通り過ぎてゆく

人は、進まずにはいられない...


原発事故の記憶が薄れていくのは、私にとって友達の死を忘れるのに似ている
もう二度と会えないのに、どこかで生きているようなあの感覚

この目で確認しなければ、車も人も通らなくなった町があることを想像できない
故郷を離れ、散り散りになった人の今を知らない
見えない放射能にも慣れ、失った命も忘れ、わたしはいとも簡単に日常にもどった


外にはもう春が訪れ、街も人もすっかり春の装いになって...

震災のあったあの日の空気を、肌が思いだす